2015年12月26日土曜日

電磁波の吸収と反射の原理

【電磁波はエネルギーです】
 電磁波とはなんでしょう。電磁波で一番大事なことは、電磁波はエネルギーだ、と言うことです。例えば、可視光よりも少し低い周波数の赤外線について。炎を暖かく感じるのは、炎が出す赤外線を感じているのです。私たちの身の回りの電磁波は、赤外線よりもずっと周波数が低いので、電磁波を浴びても体は熱として感じません。ただし、電磁波に過敏な方が数%いて、この方たちは末梢神経や脳が電磁波を感じるようで、重症の場合は対策が必要となります。軽症の場合は、筆者もそうですが、疲れている時に携帯電話を使うと、手がちりちりします。ウェーブセーフは頭の被曝を減らす代わりに手を経由して送信するので、当然ながら頭への分が減っただけ、末梢神経が沢山有る手が感じる量は増えます。
 電磁波エネルギーが直接作用する例として、電子レンジや高周波加熱炉があります。電子レンジの使う2.45GHzの電磁波は水分子を振動させて温度を上げます。高周波加熱炉は、10kHz~100kHzの交流電流を加熱対象の周囲のコイルに流し、対象物に誘導電流を流してジュール加熱をします。加熱対象物を外部から加熱するのではなく、内部に誘起する電流で直接過熱するのでエネルギーロスが少なく、瞬時に過熱する優れた方法です。電子レンジについては項を改めて書きます。

【電磁波は波動です】
 もう一つの電磁波の持つ特徴は、波の性質を持つことです。電磁波が空間を伝わる時は波の性質が現れます。波なので、周波数と波長で電磁波の特徴が決まります。空気中や真空中の電磁波の速度と波長と周波数の関係は、v(速度)=f(周波数)・λ(波長)の式で表されます。速度vが秒速約30万kmで一定ですから、周波数fと波長λは反比例の関係となります。周波数fとは、波が1秒間に繰り返す数で、波長は波の一区切りの流さです。分かりやすい値として、携帯電話の使う1GHz(ギガヘルツ)の電磁波の波長λは30cmです。家庭で使う50Hzの交流電流の波長は6千kmです。地球の外周の長さは、約4万kmですから、50Hzの電磁波は地球を7つ以下の波で取り囲めます。
同じ電磁波といっても周波数が変わると、使い方も影響の受け方も大きく違います。大別すると、1MHz以上の周波数は、信号伝達用として、それ以下は高周波加熱、スイッチングレギュレータ、あるいは商用の50、60Hzなどの電力伝達用に使われます。

【空間インピーダンス】
 電磁波が伝わる空間の特性をインピーダンスと言う単位で表します。インピーダンスとは電磁波の流れやすさ、あるいは通り易さ、です。電磁波が伝播する空気や真空のインピーダンスは377オームで、この値は周波数によって変化しません。金属は0オームです。電磁波は空気と金属とでは、インピーダンスの値が不連続(急に変わる)ので、空気から金属へは入り込まず反射されます。この原理を使うのがレーダーで、レーダーは自分から電磁波を送り、金属製の飛行機や船に当たって反射して帰ってきた電磁波を受けて、相手の存在を知ります。

【アンテナの原理】
電磁波の反射量は金属が小さくなると減りますが、波長の整数倍や同じ長さの金属に対しては反射が非常に大きくなります。これは電磁波の波の性質が強く出る例です。ここで、棒状の金属を波長の2分の1にすると、その周波数での棒の特性インピーダンスは377オームで、空気で出来ている壁と同じになり、電磁波は何の影響も受けずにそのまま通過します。そこで、棒の真ん中を切り、増幅器をつなぐと受信機になり、抵抗で繋ぐと電磁波エネルギーは抵抗によって熱となり吸収されます。波長の2分の1の棒はアンテナとして作用したことになります。アンテナには電磁波の波の性質が最も顕著に出ています。

【ヒトの体と電磁波の関係】
 300MHz~3GHzのUHF帯には、TV放送、警察と消防の無線、そして携帯電話、と身近には電磁波源がたくさん有ります。特に、影響が在るのは自分の使う携帯電話で通話をするとき。最大で0.8Wの電磁波が頭を経由してゆきます。
 レーダーの使う電磁波は、波長と同じ長さ、および整数倍の金属からよく反射されます。これは、波長と同じ長さの金属に一度共振をしてから再び放射されている、と言えます。成人の体は水分が60%ですが、塩分を含んでいるので良導体、すなわち金属と同じです。人間の体のサイズは頭の回りが60cm、肘の長さが30cm、胴回りが90cm、と1GHzの波長30cmの整数倍で、上半身の各部位は電磁波と共振をする長さになっていることがわかります。

アンテナの棒と違って、人間の体は太さがあるので、もっと長い波長に共振をするはずです。困ったことに、通話用に使っている800MHzの周波数では波長が37.5cmなので、さらによく共振するでしょう。また、スマートフォンのインターネット接続時のLTEモードで使う1.5GHz近辺の電磁波は、乳幼児の頭や身体に共振する波長です。この点も注意したいです。

2015年12月25日金曜日

スマートフォンの使う電磁波とは

【スマートフォンの使う電磁波とは】
 携帯電話とスマートフォンは、電磁波の伝播特性の良い800MHz~1GHzの低い周波数帯を多く使います。利用者数が多い場合や、通信が失敗しても誤り補正で通信を繰り返しても気にならないデータ通信では、2GHzまでのもっと高い周波数も使います。
 携帯電話用の周波数帯域は非常に広く、周波数で約3倍に達しており、波長では800MHzの電磁波の波長は37.5cm、2.2GHzでは13.6cmです。この周波数帯を送受信するアンテナ長は、親指と人差し指を広げた約14cmから指先から肘までの長さの約38cmまでに達します。この様な広い範囲をカバーする能力がアンテナには求められており、アンテナの設計は技術的には大変に難しくなっています。

【アンテナの働き】
 アンテナは、電磁波から空間と同じ電気的特性に見える必要が有り、そうでなければ電磁波はアンテナで反射をしてしまい、電磁波を取り込めません。アンテナが空間と同じ特性になっている状態を「共振している」と呼びます。アイ・ピピとウェーブセーフは、共に携帯電話の電磁波の使う広い周波数帯で共振する特性を持っており、電磁波の発生源と非常に近い位置(近傍界条件と呼びます)なので、発生源にも影響を及ぼします。機能的にアイ・ピピは、電磁波を発生源から引き出して電磁波のエネルギーを熱に変換して消します。ウェーブセーフは発生源から引き出した電磁波の方向をそろえて、エネルギーロス無しに反対側に放射します。
【アイ・ピピとウェーブセーフが使うテアドロップ型アンテナの説明】

アイ・ピピとウェーブセーフのアンテナは、テアドロップ型と呼ぶ円と三角形を2組、向かい合わせた形状です。このテアドロップ型アンテナ2組を、ウェーブセーフは52度、アイ・ピピは90度にそれぞれ組み合わせてあります。2つのアンテナ共に、30cm以上に達する波長の電磁波を制御するためと、アイ・ピピは妊婦の腹部、ウェーブセーフは使用者の頭部、と大きな面積をカバーできる大きさがあります。


テアドロップ型アンテナ円と三角形を2組、           ウェーブセーフのアンテナ
向かい合わせた構造                                        2組のテアドロップアンテナを使用


電磁波を都合よく制御するため、それぞれのテアドロップの内側の長さは、理論通りに波長の半分の長さに近い値になっています。テアドロップの長さは72mmで、ウェーブセーフの外側の大きさは58mm×78mmです。誘電体を使わないとこれくらいの大きさが必要であり、スマートフォンの出す電磁波を制御し、側面からも回り込まないようにするにも、これくらいの大きさが必要です。

【誘電体を使った小型のアンテナの効果は?】
 電磁波対策品と称して売られている、5mm~10mmの大きさで、携帯電話やスマートフォンの裏側、あるいは各種電子機器に貼る部品について、リバースエンジニアリングを行いその効果の分析を試みましょう。
 アンテナを電磁波用セラミックなどの誘電体と組み合わせて作ると、波長の短縮効果で全体のサイズを小さく作ることが可能ですが、この大きさではお腹や頭全体をカバーするには小さ過ぎて役に立ちません。また誘電体を使うと誘電体損失で電磁波を減衰させるため、携帯電話にこの様な部品を常時付けたままでは、受信感度が落ち通信に悪影響が有ります。受信感度が落ちると、電話機は送信出力を上げるため電話機の放射する電磁波はかえって強くなり、使用者の電磁波被曝量が増えます。従って、小型の電磁波対策と称する部品が物理的に正しく作られていれば、かえって身体には悪影響を及ぼします。電池も早く減ります。正しく作られていなければ付けても意味がないことになります。一方、この小型部品を導波器として使おうとすると、誘電体の損失が大きいので電磁波は減衰して導波器にはなりません。なによりも、正しくアンテナの上に配置しなければならず、一般の方にはこれを正しく使うのは無理でしょう。この小型アンテナを複数個並べたアレイ構造は、上記の特徴が増幅されて悪影響はさらに増えます。

【アイ・ピピとウェーブセーフは間違えにくい】
 アイ・ピピはガードをするお腹に正しく配置すればよく、アンテナと電話機の位置関係は間違え画起きません。スマートフォンの裏側のほぼ全面を覆うウェーブセーフはサイズが大きく、カメラのレンズを避けるように配置すれば少しくらい位置がずれても、電話機の内部アンテナに重なるのできちんと働きます。